6月例会はパントマイム「KAMEN」でした!

6月11日(日)は、清水きよしさん(パントマイム)と、うえの善巳さん(フルート)による『KAMEN』でした。対象は小学4年生以上です。

ふじもりふじお作による能面の技法で作られた、陰陽二面の創作面。その二面を使い分けて演じる異色のマイム。喜怒哀楽、様々な表情を見せる仮面の演技が見ものでした。すべて清水きよしさんの作・演出による6本の短編集。うえの善巳さんのフルート生演奏とともに送る、他に追従を見ないオリジナルの舞台です。

清水きよしさんは、ヨーロッパのマイムの流れをベースに、日本の伝統的な演技様式を吸収して独自のスタイルを作り上げた人物。軽やかで透明感のある演技で空間に自在に景色を描き出します。詩情溢れる数多くの作品から「空間の詩人」と呼ばれ、そのユーモアとペーソスに満ちた舞台は海外でも高い評価を得ています。

言葉がなく、顔も仮面で隠れているにもかかわらず、研ぎ澄まされた身体表現とフルートの演奏のみで、仮面に表情が現れます。景色までも見えるようでした。
観客も、ただ「受け取る」だけではなく、想像力を働かせてともに世界を作っていきます。
一緒に舞台を作るとはまさにこのことだと、心が震えるような感動がありました。

子どもたちも大人たちも、一生懸命に舞台から投げかけられたものを受け取っていました。

素晴らしい舞台をありがとうございました!


感想を紹介します!

さいごの”かきかき”がおもしろかった(9才)

マリオネットの、自由になりたい操り人形が糸を切ったら動けなくってさらに不自由になるという場面で、そこまでは楽しそうにお客さんと遊んでいたのに急に深い話になって驚きました。(中学生)

ほんの少しの光と陰で、仮面に命が宿り、表情が生まれるのがおどろきでした。たくさんよけいなことをしゃべりすぎず気持ちをこめて表現していくことの大切さを教えていただきました。(大人)

想像力かき立てられる不思議な作品でした。どういうお話なんだろう?って考えながら観るのが楽しかったです!(大人)

とても心地よい舞台でした。いやされました。身体の動きが軽やかでなめらかで、面の表情の変化が感じられました。セリフが無いので、何を表現しているのか一生懸命見れました。(大人)

「お客と一緒に作り上げる舞台」ということをおっしゃっていたまさにその通りに、観る側の想像力をフル回転させられました。観る人の数だけストーリーが自在に展開する演技だと思いました。(大人)

フルートがすごく世界を作っていて、言葉がなくても頭の中で物語ができていくすてきな時間でした。(大人)